地上デジタル 12ch愛知県東海市・大府市・知多市・東浦町の地域情報チャンネル
  • X
  • facebook
  • youtube

花子とアン 前半あらすじ

記事

  • その他
 これまでの「花子とアン」~前半の物語~ 

本が大好きな田舎の少女が
給費生として東京の女学校へ
 
 貧しい農家に生まれた安東はな(山田望叶)は、行商先から帰った父の吉平(伊原剛志)から土産の絵本をもらうとたちまち本に夢中になり、より多くの本に触れたいと、父が提案した東京の女学校へ入学する夢を叶える。はなが10歳のときであった。
 
 女学校での生活は、規律厳しい日課に加え、慣れない言葉遣いや振舞い、英語の授業に洋風な食事など、田舎暮らしだったはなにとっては驚き戸惑うことばかり。とりわけ英語には苦手意識が強く、授業でも課題でも四苦八苦していたが、とある事件をきっかけに猛勉強し、ついに英語を好きになったはなだった。



突然の編入生・蓮子が
はなの「腹心の友」となる
 
 英語が大好きな女学生に成長したはな(吉高由里子)。女学校の本科へ進級した春、突然の編入生、伯爵家令嬢・葉山蓮子(仲間由紀恵)が現れる。編入当初は、勝手気ままな振る舞いで周囲を困らせる蓮子だったが、「ぶどう酒事件(※1)」を境に女学校の規律を守るようになり、徐々に学級にも馴染んでいく。さらに、修和女学校の一大行事・大文学会で「ロミオとジュリエット」を演じるなかで、お互いを認め合っていくはなと蓮子。この日をきっかけに、「腹心の友」となるふたりだった。


※1蓮子が“ぶどうで作った薬”と言ってはなにぶどう酒を勧めたことで、はなが知らずに飲んで酔っ払い、夜中に大声で騒いだという、修和女学校においては前代未聞の不祥事。

 はなと蓮子は、好きな文学や将来の夢を日々語り合っていた。出版社でのアルバイトで翻訳をすることになったはなに、蓮子は「安東花子」というペンネームを授け、自らは本物の恋をして、「白蓮」という名で恋の歌を作る歌人として生きたいと夢を語っていた。しかし、そんな青春のひとときは長くは続かなかった。蓮子が九州の石炭王・嘉納伝助(吉田鋼太郎)と突然の結婚…。家の犠牲で結婚させられる蓮子の気も知らず、何も聞かされていなかったはなは、裏切られたとショックを受ける。すれ違った気持ちのまま、ふたりは離れ離れになってしまうのだった。



女学校を卒業したはなは
故郷の甲府で小学校の先生に
 
 10年間の女学校生活を終え、甲府に戻ったはなは、幼馴染の朝市(窪田正孝)と共に母校の代用教員となり、6年生を受け持つことに。初出勤の日から問題を起こし、教師失格の烙印を押されてしまうはなだったが、はならしく生徒たちと真っすぐに向き合い、徐々に距離を縮めていく。卒業を迎える頃には、はなは6年生の生徒たちに愛される存在となっていた。

 それから4年の月日が経った頃、妹のもも(土屋太鳳)が北海道に嫁いでいった。はなが新しい物語を書くのを楽しみにしていたもものために、童話『たんぽぽの目』を書き上げたはな。東京の出版社に直談判し、ついに念願だった「安東花子」の名前で本を出す夢を叶える。本が手元に届いたその夜、はなは、福岡の蓮子に早速手紙を書くのだった。



祖父の遺した言葉に一念発起
夢を追うことを決意するはな
 
 甲府に初雪が降った日、祖父の周造(石橋蓮司)が静かに息を引き取る。小学校に戻ったはなは、生前に周造に言われた「見つけた夢を夢中で追いかけろ」という言葉を思い返していた。東京の出版社で働くことを諦めきれないはなは、両親に想いを伝えることに。ふたりに背中を押されたはなは、6年間働いた小学校に別れを告げ、再び東京に出て行くのだった。



 東京へ出てきたはなは、編集長の梶原(藤本隆宏)や女学校時代の級友・醍醐(高梨臨)らと共に、新しい出版社「聡文堂」で働くことに。早速はなは、売れっ子小説家の宇田川(山田真歩)に連載の依頼をしに出かけたり、英語の本を翻訳したりと日々奮闘していた。
 
 そんなある日、福岡の蓮子から電話がかかってきて、ふたりは10年ぶりに再会することに。“思い出”のぶどう酒で乾杯し、会話に花を咲かせていると、印刷会社の村岡英治(鈴木亮平)が姿を現す。はなのことを嬉しそうに見つめる英治を見て、蓮子は「村岡さんは、はなちゃんのことが好きなのね」と、英治にひっそりと伝えるのだった。はなと一晩を楽しんだ蓮子は、「素敵な恋をしていて羨ましい」という言葉を残すと、名残惜しそうに帰っていった。



ようやく訪れたパルピテーション
はなと英治の恋模様やいかに
 
 蓮子の置き手紙により、英治への気持ちに気付いたはなは、翻訳の原稿を手渡す際に勢い余って英治に好きだと告白してしまう。大雨の中飛び出していったはなを追いかけた英治は、はなを見つけるとそのまま抱きしめた。翌日、英治が新雑誌の打ち合わせで聡文堂を訪れるも、ふたりはなんだか気まずい雰囲気。編集会議が終わると、英治はそそくさと帰っていった。後ほど、帽子を取りに戻ってきた英治から、なぜか「昨日のことは忘れてください」と言われてしまい、事情を飲み込めないはなだった。
 
 後日、はなは、ひょんなことから英治が結婚しているということを知ってしまう。はなは、そのショックを胸にしまい、新雑誌『にじいろ』刊行の仕事に打ち込んでいた。かねてより執筆を依頼し続けてきた宇田川が、ようやく『にじいろ』のための児童小説を書き始めたことで、聡文堂の面々は歓喜する。カフェーで宇田川の原稿を受け取ったはなは、梶原から村岡印刷に届けてくれと頼まれ、気まずそうに英治の元を訪れるのだった。



 2週間後、ついに『にじいろ』の創刊号が完成。新雑誌『にじいろ』を持って、英治は妻・香澄(中村ゆり)の病室を訪れる。香澄は嬉しそうに雑誌を眺めると、英治が挿絵を書いた『王子と乞食』のページに目を止める。女性翻訳者のために、英治が珍しく自ら挿絵を描いたという事実を知り、香澄は英治の本当の気持ちに感付いてしまう。そんな香澄から「あなたの心には他の女の人がいる」と、突然離婚を突きつけられ、戸惑うばかりの英治だった。そんなある日、病院で静かに息を引き取る香澄。急いで駆けつけた英治は、郁弥と共に彼女の死を悼むのだった。



甲府で過ごして心機一転
ようやく“いつもの”はなに
 
 仕事でミスを連発してしまったはなは、休暇をもらい甲府の実家へ。ふじに全てを打ち明けると、元気を取り戻し、いつものはなに戻る。そんなある日、はなは、連載が好評の『銀河の乙女』を単行本化したいと宇田川に持ちかける。宇田川のひと声で、単行本に英治の挿絵を入れることになり、絵の制作に取り掛かる英治だったが、仕上がった絵を見て、宇田川は、銀河の乙女の絵を描き直すよう告げる。
 
 どのように直せば良いのか途方に暮れる英治だったが、醍醐のアドバイスから、自分の心の中にいる銀河の乙女を描くことに注力する。出来上がった挿絵を見た醍醐から、「英治にとっての銀河の乙女ははなだった」と言われ、はなは呆然とする。その挿絵を見た宇田川は、ようやく納得し、単行本の制作が無事に進むのだった。



ついに結ばれるはなと英治
甲府で結婚式が行われる

 年の瀬に行われた、カフェーのクリスマスパーティーで、朝市に「はなの気持ちを受け止めてやってほしい」と言われた英治は、意を決してはなの元を訪れる。かよが見守る中、英治は突然はなにプロポーズする。一度は断るはなだったが、かよ(黒木華)のおかげで素直になり、英治のプロポーズを快く受け入れた。はなは早速、吉平とふじに英治を紹介し、結婚の承諾をもらう。結婚式は甲府でしようという英治からの提案に喜ぶはな。家族や友人が見守る中、ふたりは無事に夫婦となるのだった。
 
 祝言から一年半。安東はな改め村岡花子は、おめでたですっかりおなかが大きくなっていた。英治の協力もあり、花子は臨月まで翻訳をし、『王子と乞食』の連載も好調。そんな中、ついにふたりの間に元気な男の子が生まれ、歩と命名される。歩は皆に愛されながら、すくすくと育っていくのだった。


許されない相手との初恋
蓮子の気持ちは加速する…

 吉平やふじが甲府へと帰り、静かになった家の中で、花子は、蓮子がいつ赤ん坊に会いに来てくれるだろうか、と待ち続けていた。一方、赤ん坊に会いに行くのを口実にして、龍一(中島歩)との駆け落ちをいよいよ実行しようとする蓮子が、伝助とともに東京入り。蓮子は伝助と食事をとりながら、伝助が出かけるタイミングを見計らっていた…。
 
 さて、蓮子の恋の相手・龍一とは、蓮子が東京で偶然出会った帝国大学の学生で、社会主義運動に身を投じており、誰もが平等となる世界を目指して活動している青年である。龍一が蓮子に、舞台の脚本の執筆を頼んだことをきっかけに、ふたりは仲を深めていく。何度か密会するうちに、恋心を止められなくなったふたりは、ついに駆け落ちという道を選んでしまうのだった。

 いつものカフェーで待ち合わせると、蓮子はそのまま龍一の下宿先へ。いつか伝助の元へ帰ってしまうのではないかと不安がる龍一のために、伝助に手紙(絶縁状)を書く蓮子だったが、その数日後、蓮子が書いた手紙の全文が新聞に公開されてしまう。かよからカフェーでの一件を聞いた花子は、蓮子の身を案ずる。その頃、福岡では、新聞を見た伝助が部屋で暴れまわり、感情の行き場を失っていた。



“駆け落ち騒動”は終結せず…
蓮子と龍一の恋はどうなる⁉

 世間は蓮子と龍一の駆け落ちを騒ぎ立てた。蓮子の兄・晶貴(飯田基祐)は、部下に蓮子を捜し出せと厳命。幸せをかみしめていた蓮子と龍一だったが、しばらくは身を隠しながらの生活を強いられることとなった。8か月経っても事件は終結せず、蓮子と龍一は知人の家に身を隠していた。そんな中、花子は妊娠している蓮子を気遣い、甲府の安東家へ行ってはどうかと提案する。

 甲府では、お腹の大きくなった蓮子が、花子と共に安東家へ温かく迎え入れられていた。ある日、産気づいたという誤った電報で、龍一も急ぎ安東家へ。伝助からの預かり物を受け取る蓮子だったが、その中に離婚届を発見し、ようやく嘉納の名から解放される。しかし、穏やかだったのは束の間で、翌日、突然晶貴がやって来て蓮子を連れ去ってしまう。

 実家の葉山伯爵家に連れ戻された蓮子は、無事男児を出産するも我が子には会えず、辛い日々を送っていた。龍一は、毎日葉山家を訪ねるが門前払いを食らい、花子や英治と共に蓮子の身を案じる。ある日、なんとか葉山家に入ることができた花子の尽力で、出産後初めて息子との対面を果たした蓮子は、涙ながらに我が子を抱くのだった。

PAGE TOP